磯崎憲一郎メモ①
磯崎憲一郎は横尾忠則との対談で絵を描くように小説を書くと言っている
絵を描くように書かれた小説は、あらすじに要約することができないし、人間は世界の要素の一つに過ぎない
そこではあらすじという極めて人間中心的なものとは距離を置いた小説が生まれる
小説はあらすじを持たなくてはならないと考えるときの“小説”は随筆やエッセイ、ノンフィクションの延長線上にある
絵を描くように世界を記述することで小説は芸術として(エッセイやノンフィクションなどの本とは本質的に異なるものとして)小説としか呼びようのないものとして姿を現す